今年6月にCS:GOからVALORANTへの移行を発表したxetaのインタビューがDBLTAPより公開されています。

現在23歳の韓国出身のプレイヤーxetaは、m0nster.krから自身のキャリアをスタートし、GOSU、MVP PKと僅か2年で韓国のトップチームへ上り詰め、今年1月にはMVP PKを脱退しアジアランキング1位の中国のチームTYLOOへの加入を発表しました。

しかし、今年4月コロナウイルスの影響を受けラインナップから外れ、数ヵ月のオフシーズンを経てCS:GOからVALORANTへの移行が発表されました。

インタビューではCS:GOでプロを目指した理由、TYLOOとMVP PKの違い、VALORANTに移行した理由、韓国のCS:GOシーンが成功しなかった理由、今、そして今後の韓国のVALORANTシーンなどについて答えています。以下、インタビューより一部抜粋したコメントを引用します。


CS:GOは韓国では非常に人気が無く実際の所FPS自体が人気がありません。CS:GOでプロを目指そうと思った理由を教えてください。


私はTeam Fortress 2やLeague of Legendsなどの様々なゲームをプレイしました。2015年、IEM Katowice 2015のNiP vs Fnatis戦を観戦した後、CS:GOを本気でプレイし始めました。この2チームは互いに最高のチームであり、ゲームを観戦すること、プレイすることの喜びを教えてくれ、モチベーションが非常に高まりました。

そして、CS:GOを始め、ゲームをプレイしている間にどんどん上達していき、プロへのキャリアを追求するべきだと思いました。


2004年、Valveは韓国のPC Bang*の全てのPCに月額15ドルを請求するという行動を行い韓国のCSシーンを壊滅させました。これにはどのような影響がありましたか?


*PC Bangとは韓国のインターネットカフェ、日本と比べ格安でプレイできることから韓国ではネットカフェから己のスキルを見出すプレイヤーが多い。

私がMVP PKでプレイしていた際、チームメイトのsolo、glow、コーチのtermiからその事件について尋ねました。彼らは2004年の事件の前にPC BangでCounter Strikeをプレイしていた先駆者であり、その事件について知っていました。

彼らによると当時の韓国ではFPSは非常に人気があり、韓国シーンの殆どの人がプレイしていました。半分のユーザーはStarCraftをプレイし、残りの半分はCounter Strike、Rainbow Sixをプレイするといった割合でした。

しかし、事件後、PC BangはCounter Strikeをプレイすることを禁止し、それ以来誰もCounter Strikeをプレイしませんでした。韓国のFPSシーンはサドンアタック、スペシャルフォースが人気で始め、Counter Strikeとは似て非なるものですが、世界の競技シーンとは違う方向へ進んでいったと思います。



MVP PKに在籍時、TYLOOに次いで二番目に優れたアジアのチームでした。あなたのチームはIEM Chicago、IEM Sydney、ESL One CologneなどのS-Tier大会でプレイしました。アジアはシード権が低いため、1回戦から世界トップクラスのチームと対戦する必要がありましたが、何を学びましたか?


韓国にはCounter Strikeのコミュニティが殆ど無いため、この状況を改善するためにはひたすら世界中の様々なチームのデモを見て分析することだけでした。

彼らの強さ、ラウンドの序盤、中盤、後半でどのように動いているか、スキルを分析し、私たちがアジアで生き残るためにどのように適応、変更、実行できるかについて話し合いました。

スクリムを行うことはほとんど不可能であるため、チーム内でひたすら議論を重ね、シミュレーションを通して、独自のプレイスタイルを確立することができました。



アジアのチームと世界のチームの差を埋めるための解決方法は何だと思いますか?


他の国と比較して韓国、中国ではPC Bangでプレイするといった文化があります。韓国の特に若い世代は自宅でプレイするのではなく、友人と共にPC Bangで主にプレイします。その独特の文化を活用することがアジアで成功する鍵だと思います。

韓国のCounter Strikeシーンはほぼ死んでいます。ValveはSteam PCのカフェサービスをリリースしましたが、PC Bang内でCS:GOをプレイしている人を見かけるのはかなり珍しいことです。

韓国で競技シーンへ参戦したい場合、スクリムを行うため、中国のプラットフォームに参加する必要があります。これは韓国人が母国語でコミュニケーションを取ることができないことを意味します。他国間の基本的なコミュニケーションを理解していないと、機械的なスキルを向上することはできません。




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TYLOOでプレイした際はどうでしたか?MVP PKとTYLOOの違について教えてください。


TYLOOでプレイを始めたとき、中国のプレイヤーは韓国と違い機械的なスキルとAIMを持っていることに気づきました。その一方でMVP PKはTYLOOより優れたチーム構造とシステム設計などの戦略的なプレイを行っていることに気づきました。

どちらか理にかなっているかは分かりませんが、韓国のプレイヤーは戦術面により重きを置いているように感じました。



あなたは4月にベンチに移動しました。それは何故起こったのでしょうか?コロナウイルスによる影響でしょうか?


新型コロナウイルスは確かにこの決定に影響を与えました。しかし、コミュニケーションが最も大きい要因でした。私はTYLOOにゲーム内の知識と経験をTYLOOのシステムに取り入れたかったのです。

しかし、新しいシステムを1から構築した場合、時間がかかり、目標を達成するためには多くのフィードバックが必要で、言語の壁は私含むチームメイトに大きな負担をかけました。

私はCS:GOでは英語でコミュニケーションを取ることが出来ますが、TYLOOのプレイヤーは英語でコミュニケーションを取ることはできませんでした。私は中国語を勉強するために最善を尽くしましたが、十分な時間はありませんでした。

TYLOOが私のコミュニケーションを良くする手段がもっとあったら、通訳、翻訳者が私を助けてくれたら、より良い結果が得られたと思います。

新型コロナウイルス以降、私は中国に行くことが出来なかったため、TYLOOにお別れを告げる形となってしまいました。そして、最後にVALORANTが大きな要因の一つでもあります。



VALORANTに移行したきっかけを教えてください。


私は韓国でVALORANTが成功する可能性を見ました。しかし、Vanguardには韓国のPC Bangに影響を与えるため、正直なところ韓国でVALORANTが成功するとは思いません。

しかし、私はRiot GamesがPC BangでVALORANTをプレイするよう後押しし、VALORANTが韓国でよい良いスタートが切れるようサポートしてくれています。

実際に現状ではCS:GOよりVALORANTの方が多くプレイされています。韓国のストリーマーは主にVALORANTをプレイしており、今後のVALORANTシーンに対して前向きな見方をすることが出来ました。



VALORANTは韓国のFPS市場をリードできると思いますか?誇大広告を行ったものの韓国ではあまりいいスタートを切ったとは言えません。VALORANTが韓国で成功するためには何をすべきですか?


私がVALORANTの韓国市場をリードできると信じています。韓国の最後のCS:GOチームであるMVP PKもCS:GOを引退してVALORANTでの活動を既にスタートしています。私は彼らと対抗するため、メンバーを募集してチームを結成する計画を立てています。この行動によりVALORANTをプレイする人口が増え、競技シーンに参入するプレイヤーが増えることを願っています。

このゲームを始めてみたとき、CS:GOから着想を得ており、CS:GO出身者がこのゲームにアプローチできると信じていました。しかし、それと同時にスキルとアビリティはCS:GOを完全に否定しています。

スキル、アビリティのおかげもあり、タクティカル系のFPSに慣れていない新規プレイヤーも経験のあるプレイヤーとのギャップを埋めることが出来ると感じているので、このゲームはより多くのプレイヤーを惹きつけることができると思っています。

また、このゲームの仕様は高い層でプレイしていたプレイヤーにとってもいい挑戦になります。そして、CS:GOをプレイしていた層にとって参入は簡単でしょう。

韓国ではValveよりRiot Gamesの方が遥かに高い影響力を持っているため、ティザームービーを見た際もRiot Gamesは韓国市場で良いスタートを切りたいだろうといった印象を受けました。




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先ほども言及していましたが、MVP PKはCS:GOからVALORANTへ移行しました。この動きについてどう思いますか?


VALORANTへの移行はチーム、プレイヤー、シーンにとってポジティブな事だと思います。より多くの競技シーンとプレイヤーがゲームに参入するため、ゲームには常に新鮮なアイデアをもたらし、お互いで学びあう競技シーンが構築されます。

新規プレイヤーにとってもゲームの戦術面を学び、才能を伸ばすために刺激することが出来ます。これはシーンにとっても非常に前向きな変化であり、大きい競技シーンとコミュニティを持つことは常に良いことをもたらします。



CS:GOとVALORANTの違いについて教えてください。


VALORANTはCS:GOをすぐに追い越すとは思いません。VALORANTは非常に新しいタイトルであり、多くのバグや不具合を修正する必要があります。CS:GOになれているだけかもしれませんが、ゲームエンジンに関しても少々厄介な感じがします。

面白いことにCS:GOは厄介なゲームで、最初にプレイした時はCS1.6の下位互換と感じました。しかし、インタビューの冒頭でも述べたようにIEM Katowice 2015を見たことにより私を変えました。

CS:GOはFPSシーンの怪物級のタイトルとなり、eスポーツは成功し、ゲームはこれからもどんどん良くなると確信しました。同様にVALORANTも開発を続ける限りはより良いゲームになり、eスポーツとしての成功に繋がると思います。



今後も成功し続けるであるFPSタイトルは何があると思いますか?


CS:GOはタクティカル系FPSの基礎であり、今後も長い歴史を持ち続けると思います。CS:GOの開発者はコミュニティに耳を傾け、マップやその他の事柄を更新し続けることにより、コミュニティといい関係を築きたいと思っています。

VALORANTはスタートしたばかりで、eスポーツシーンの構築には時間がかかります。彼らが常にゲームを押し続けない限り、成功はしません。



韓国最後のCS:GOプレイヤーにXigN*がいます。彼は現在BTRGでプレイしていますが、彼にアドバイスはありますか?


*XigNは韓国国内で最も高いRatingを持つプレイヤー、MVP PKには4年近く在籍し今年1月には韓国を離れ中国チームBTRGへ移籍を発表した。

XigNも私も韓国のチームでプレイできなかったことは悲しいことです。CS:GOで韓国国内のスポンサーを見つけることは不可能であり、現状は非常に悲しいものです。

それにもかかわらずXigNはCS:GOが最も優れたゲームであり、最高のゲームでキャリアを追求したいと考えています。彼はCS:GOをプレイしていたことを後悔したくないと感じてます。

彼のCS:GOをプレイするモチベーション、情熱が無いと感じた場合、VALORANTというオプションもあるよということを伝えたいと思います。

2 コメント

  1. xeta選手の成功をお祈りします。

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  2. 長文翻訳ありがとうございます。

    レベルの高い練習相手確保できないのはどの国もアジアじゃ大変だねほんと

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