昨年9月に現役引退を発表した元Natus VincereのプレイヤーZeusのインタビューがIEM(Intel Extreme Masters)公式サイトより公開されています。

Zeusは今月24よりスタートするIEM Katowice 2020のトロフィーベアラー*に選ばれており、大会開幕時にトロフィーをステージに掲げます。

*IEMはレジェンドプレイヤーがトロフィーを表彰台に掲げるが伝統になっている。昨年のIEM Katowice 2019にはpashaBicepsがトロフィーベアラーに選出されていた。

インタビューでは、CS1.6でのキャリアや、モチベーション、自伝等について答えています。以下、インタビューより一部抜粋したコメントを引用します。


CS1.6を始めた理由とキャリアのスタートの際にあなたにとって最も重要だったことはなんですか?


私にとってCounter Strikeで最も重要なことはこのゲームがチームプレイであるということです。私は人と一緒にプレイするのが好きで、ゲーム内でコミュニケーションを取ったり、お互いに助け合うことが好きでした。

他にもたくさん良いゲームはありましたが、それらは個人スキルが試されるゲームでした。そのため、私はチームでプレイするCounter Strikeを選びました。



あなたのキャリアを通してIEMは重要な大会の一つでしたか?


はい、私にとってIEMは重要な大会の一つでした。当時、IEMは最も権威があり、特に賞金プールが高額でした。IEMは常にハイレベルのチームが揃い、トップチームがそこで競い合いました。



2010年にIEM Hannover 2010で優勝したことはあなたのキャリア、チームメイトにとってどれほど重要でしたか?


2010年のIEM IV Hannoverでの優勝は、私とチームにとって大きな影響を与えました。それは、私たちが初めて優勝した世界大会であり、その後私たち連覇を記録しました。

その勝利は私たちに自信を与え、私たちは自分自身を信頼し始めました。その後、3つの世界大会で優勝を獲得しましたが、それでもIEM IV Hannoverは私たちにとって最も感動的で記憶に残る大会でした。

その大会でなんとか優勝できて、本当に嬉しく思っています。当時は本当に、本当に大変でした。優勝することを想像していなかったので、印象に残っています。



CS1.6のキャリアで複数のIEM系列の大会で優勝していなかった場合、Counter Strike全体のキャリアで成功したと思いますか?


それについては答えるのは難しいですが、2010年にIEM IV Honnoverで優勝したことでさらなる成功を後押しできたため、もし優勝していなかった場合、今どうなっているか、何が起こるか想像することは難しいです。



長年に渡る賞金プールの増加はあなたのモチベーションに影響を与えましたか?それとも純粋に"勝ちたい"というモチベーションの方が大きいでしょうか?


お金についてはあまり気にせず、賞金プールは私にとってあまり重要ではありませんでした。私はただ勝ちたかった。1番になりたかった。そして、"勝ちたい"というモチベーションは私たちを前に推し進めました。私はこれまでに目標を達成するため、あらゆることをしたと思います。



IEMはチームメイト、そしてあなた自身にどのような影響を与えましたか?


IEMは私たちに大きな影響を与えました。以前、私たちは常に弱者であり、部外者でしたが、IEMでの優勝のおかげでそれらを一変することができました。シンプルにウクライナのチームがトップで競って優勝することができるということを示したと思います。

生活も一変し、IEMで優勝を獲得した後、他の世界大会でも優勝を勝ち取る事ができ、markeloffは年間トッププレイヤーになり、私は2010年にTOP20にランクインしました。



Na'Viのリーダー、キャプテンとして振り返ると、こうした方が良かったと思うことはありますか?


初めに思い浮かぶのはアメリカで行われたメジャー大会決勝です。その大会ではブラジルチームと対戦しましたが、私たちは敗れてしまいました。もし、振り返るのならメンタル面でチーム内の状況を良くしたほうが良かったと思います。

私たちは相手チームより良いプレイをしましたが、感情的な問題で状況を処理することができませんでした。



IEMを振り返ってあなたにとって最大のライバルはどのチームでしたか?


私たちの最大のライバルはzonic、aveなどが所属するmTwでした。そして、ポーランドのチームも大きなライバルでした。私たちチームはTaZ、NEOといったプレイヤーと競い合っていたことを覚えています。特に覚えているのはIEM VI 2011決勝で敗北し、その次の大会でも負けたことです。



自伝を出版したことを発表していましたが、若手からスタートしNa'Viで活躍するまでの経緯について描かれているのでしょうか?


この本には、Counter Strikeプレイヤーとしての私の全てを網羅しています。キャリアを通して直面した問題、チャンピオンになるまでの道などを説明しています。

その他、重要な大会や、eスポーツの舞台裏、私のこれまでの経験を描いています。私はこの本に多くのアドバイスを詰めたつもりですので、若いプレイヤーにとって有用であり、モチベーションを上げてくれると思います。

自分の人生をeスポーツに捧げたい人にとって、興味深く楽しい本になってくれることを信じています。

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